【1973年】女の子なんだもん 麻丘めぐみ
~可愛いの奥にある緊張感

あの一曲をトーク 1973年 1月 麻丘めぐみ 師匠 たまオネ トミー

目次
  1. 女の子なんだもん
  2. 見果てぬ夢
成人の日も終わってお正月気分も抜けてきましたね。

木曜日のタマネギ - 楽曲検索:女の子なんだもん 麻丘めぐみ
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女の子なんだもん


トミー
麻丘めぐみさんはやっぱり可愛らしいよな。1973年って僕が生まれた頃の曲なんだけど、やっぱり若い人は色々悩む。
カワイイけど中身は重いってやつだよ。色々ぼかして書いてるけど、結局は初体験的な話じゃん。
たまオネ
そうなのよね。願ってることは一つしかない。
「結ばれる事を 夢見ているわ」なのよ。「したい」じゃなく「結ばれる」
主体は彼で彼女は夢見るだけ。
師匠
うちの店は1970年から2000年くらいまでの曲をかけるけど、やっぱりその時その時の若者の生き方みたいなことが歌詞に現れてるなって思うよね。
1990年代の恋愛は女性が自分で選んでいく、1980年代だとまだ男の子に依存する感じがあるけれど、1970年代は本当に願うだけみたいな歌詞が多くなっちゃうね。
でも、歌詞を作ってるのは本人じゃないし、男性心理としてそういう願望があるからでもある。
1970年代のアイドル歌謡って本当に処女性とかロストバージンにすごく重きおいている曲があるんだよな。1980年代におニャン子クラブで緩さを出してからあとはあまり重要視されていない。
そもそも現代の男女がつきあう、結婚するにあたって処女性を重視してないよね。

女の子なんだもん
麻丘めぐみ
1972/1/1 (2:44) 260861055

発売:1973年1月
「女の子なんだもん」麻丘めぐみ
作詞:千家和也
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
たまオネ
処女性が「商品価値」だった時代
師匠の言う通りで、
・ロストバージン=事件
・週刊誌=監視装置
・ファン=保護者兼検閲官
だから歌の中でも
「決して泣いたりしない あの人の眼の前で」
感情すら管理されてる。
泣かない=純潔の証明みたいな扱い。
トミー
なるほどなぁ。当時のアイドル家業も大変だ。
今はいい時代だよ、アイドルって続ける気持ちがあって自分がそう名乗れるならずっと続けられる。
結婚しても子供がいてもアイドルって男性・女性関係なく不思議じゃなくなってきているもんな。
師匠
そう思うと、この曲は当時の男性が思う、新婚初夜のロマンみたいなのが詰まってる。
特別な夜にはじめてだから(痛みor感動で)涙を流して欲しいってエゴみたいな感じ。
それを泣いたりしない、口に出すのは恥ずかしいからって話だよね。
今ならまぁまぁ付き合って結婚するなら継続性が大事って、お互いの相性(もちろん身体だけじゃなく)が重要で一緒にいて疲れないのが理想みたいな感じだよな。
1990年以降のシンガーソングライター的にはそういう歌詞になってくる。
時代の変化というか「時代が何を大切にしていたのか」形として重要なのが自分から言わない処女性。
たまオネ
そうね、この曲は
「言えない欲望を、可愛い言葉で隠した時代の歌」。
甘いけど、
どこか息苦しい。
男性の思うロマン装置な感じはある。
歌謡曲は「物語」だから。
トミー
わはは「口に出すのは ルル 恥ずかしいから ルル」って風邪薬じゃないんだから。
言語化できない欲望の代名詞だよな。女の子にも性欲があったってアイドルが直接それは言えない。
「女の子なんだもん」とセットだ。今の感覚だとあざとすぎるかもな。

見果てぬ夢


師匠
B面は「詩」だよね。
少女が思う理想の王子様が来てくれるって幼さ。「 探しに行くの」って、具体的に探すことはまったくしていない。
現実にいるクラスの隣の席の子に興味はないわけよ。
たまオネ
「探しに行くの」の正体🌙
ここが肝だよね。
「未だ見ぬ恋人 捜しに行くの」
言葉だけ見ると能動的だけど、
実態は――
・具体的な行動はゼロ
・場所も時間も不明
・現実の男の子は視界に入ってない
つまりこれは
探すフリをした待機状態。

「王子様が来る場所に、自分を置いておく」
っていう、70年代少女の安全な冒険。
トミー
アイドルだし、あんまり近くにいる人を好きになってほしくないってファン心理。
やっぱり当時のアイドル、マネージャと駆け落ちしたとか、ファンの男とどうしたみたいな話聴いちゃう時代だから、せめて曲だけでもマイルドにだ(笑)
現実の中高生にしても、男子って汗臭くてがさつで王子様要素なんか一つもないじゃないか、大人になっても呑んだくれたしょぼくれたおっさんがいるだけ。

見果てぬ夢
麻丘めぐみ
1972/1/1 (3:07) 260861055

「見果てぬ夢」麻丘めぐみ
作詞:千家和也
作曲:筒美京平
編曲:筒美京平
師匠
だから夢の中で小舟浮かべて花びら散って星くず流れるって現実逃避の塊。
「見果てぬ夢」ってタイトルがいいじゃないか。叶わないとは言ってない、でも一生見続ける夢かもしれない。
これ、結構残酷なのかもしれないよ。
たまオネ
A面との対比がすごい🎧
●「女の子なんだもん」
→ 男の人はもう“そこにいる”
●「見果てぬ夢」
→ 男の人は“まだ存在していない”

同じ歌手、同じ作家陣で
処女性の現在形と未来形を
A面B面で並べてくるの、
今考えると相当エグい構成だよ。
トミー
少女が少女でいられる時間は短いんだよな。うちの娘見ててもいつの間にか悪態つくし彼氏できるし(笑)
このくらい「恋を始めない」歌ってのを聴いてるうちが安心なんだろうな。

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