【1982年】ラ・セゾン アン・ルイス
~恋も別れも知った後の快楽

あの一曲をトーク 1982年 夏 6月 アン・ルイス 師匠 たまオネ トミー

目次
  1. 嘘を絡めても綺麗なままの大人の恋「ラ・セゾン」
  2. 沢田研二さんの真骨頂「Clumsy Boy」
なんたって、作詞は百恵ちゃん、作曲は沢田研二さんってそれだけでも尖ってる。
ラ・セゾンって、直訳したら「季節」なんだろうけど、季節のこと歌っていない。
そういうワケアリな感じが見え隠れするのがいいよね。セゾンカードとは関係ないのよ。

今日はさ、「後悔の文字なんて アワにまみれて溶けるわ」
シャワーとボディーソープの代わりに
ドライなシャンパンを。
歌詞は「甘すぎる果実酒」でも「甘くないロゼ」で。

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嘘を絡めても綺麗なままの大人の恋「ラ・セゾン」


師匠
最近たまオネが出てこないって言われたからさ。
うちの店、何しろ少数精鋭で、普通のお客さんにはたまオネが接客して「お友達」は僕が適当に相手してるって店なのよ(笑)
ほら、昨日は山本リンダさんじゃん、そっから10年経つと歌謡ロックはこんな感じに変わるよねって。
たまオネ
あら、心外ね。
でもこのお店は働きやすいのよ。
実体のないチーママを不思議に思わない。
で、今日はアン・ルイスさん。1982年にアン・ルイスさんがお子さん産んで復帰第1弾シングル。
1980年に引退した山口百恵さんが作詞するの。
御本人は一切表には出てこないのに、作詞って形では存在感を示す。

ラ・セゾン
アン・ルイス
2019/11/20

発売:1982年6月
「ラ・セゾン」アン・ルイス
作詞:三浦百恵
作曲:沢田研二
編曲:伊藤銀次
トミー
とはいえだよ。僕ら「セゾン」って言葉にセゾンカードくらいしか浮かばないじゃん。
「ラ・セゾン」ってどんな意味なんだい?実はすごくエロい意味だったり?
たまオネ
そうねぇ。
セゾンは直訳すると「季節」だから歌詞の「Ah oui ma saison」は「そう、私の季節」って。
でもね、もっと広く
・時期
・盛り
・人生の一幕
・恋の旬
みたいなニュアンスがあるのよ。
なので、少し意訳すると
「恋に溺れる時期」
「愛欲の季節」
「恋の盛り」
みたいな響きよね。
師匠
歌詞を読むと、「季節」なんて一度も出てこない。
代わりに出てくるのは「甘すぎる果実酒」「ひと夜の底へ堕ちて行くの」「言いわけ台詞は必要ないわ」
大人の恋なのさ。
さらに「出逢いと別離に嘘をからめた」「男と女 それでいいの」純愛じゃない。
トミー
自分から夜に飛び込んでいってるもんな。主体的で。
これを書いたのが百恵さんって思うとさ、それが実体験ではないにせよ
大人の世界の表も裏も知り尽くした感がある。
結婚して家庭を持ったからこそ、少し危険な夜を想像して書いたのかも。
たまオネ
そう。でも、「ひと夜の底へ 堕ちて行くの」
と言いながらも、具体的なことは何も言わない。
だから下品にならないのよ。
歌詞になると妙に大人の男女を書ける才能なのね。
ここに沢田研二さんのメロディなのよ。
「燃え上がる恋」じゃないの。
「燃え上がるとわかっていて飛び込む恋」
師匠
この曲、少し切ないんだよ。
泣きのギターというか、
ロックで悲しい
悲しいのに格好いい
格好いいのに艶っぽい
艶っぽいのにロックなんだよ。
このバランスが1982年。
お茶の間で老若男女揃って夜ヒットとかで見るんだよ。
トミー
「ひと夜人世の波に のまれおぼれる」だもん。
溺れた先は歌詞に語らない。
快楽に溺れるとも取れるし、
男たちの誰かと純愛になるかもしれないともとれるもんな。
恋愛ゲーム楽しんでるだけの女性にも見えないんだよ。
一途なだけでは恋は続かないと知っているんだ。
たまオネ
トミー、今日は詩人ね。
そうね。後悔していない人は後悔なんて言葉を口にしない。
なのに、後悔を洗い流すのよ。「私は平気」と言い聞かせてるの。
師匠
それも少し大人の言い訳なんだろうな。
40年以上経って色褪せないのは、ただのエロじゃなく強がりが見えるから。

沢田研二さんの真骨頂「Clumsy Boy」


トミー
B面ネットの海でも見つけられなかったぞ。
実際にレコードで聞くとさ、沢田研二さんっぽいんだよ。
うん、ジュリーが歌いそうな曲。
師匠
そうそう。急にA面から10歳は若くなった感じなんだよ。
ホントレコード持ってたらさ、ぜひ聴いてほしいのよ。

「Clumsy Boy」アン・ルイス
作詞:三浦百恵
作曲:沢田研二
編曲:伊藤銀次
たまオネ
B面の「Clumsy Boy」になると、「パパにもママにも 内緒の恋なのよ」だもん。😄
急に少女漫画みたいになる。
でも確かにメロディはジュリーっぽい。
特に
「土曜日は夜明けまで Dancing」
から始まるあたりのリズム感とか、
「Body talk wow wow」
みたいな言葉の置き方は、
80年代初頭のジュリーが歌っていても全く違和感がない。
トミー
やっぱりさ、百恵ちゃんの歌詞だよ。
こんな恋愛慣れしてない主人公を出してくる。
A面と印象が違いすぎて、でも、脳内恋愛かましてるんだ。
師匠
「夢の中じゃ甘く Hold me tight くちづけするのだけど目の前じゃ No no no」
もう、中学生みたいなやつよ。
枕でキスの練習してそうじゃん。
ラ・セゾンの女の子だったら3秒で答え出してベッドの上。
たまオネ
「Clumsy Boy」って「不器用な男の子」って意味。
でもね、歌詞の中、女の子のほうがずっと恋愛には不器用。
「ドキドキ Kissin' on my cheek」よ。
キッスはほっぺたに(笑)
エロスを書こうとすればいくらでも書ける人が
少女のときめきを描写するのよ。
師匠
同じ作家陣と歌い手でここまで温度差を作れる。
アン・ルイスさんってすごく可愛い感じがあるんだよ。
でも、さっきまで男を手玉に取ってたよね?って妖艶さも見えちゃう。
そのギャップに持っていかれるの。
作詞家としての百恵さんを履修したくなる。

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